今回は「シャッター速度」について説明します。
皆さんは写真の手振れに悩んだことはありませんか?
私はしょっちゅう悩んでいます。
手振れの原因はシャッター速度です。
シャッター速度を理解することが手振れ写真削減の一歩になります。
シャッター速度とは?
カメラはレンズから集めた光をセンサーに当てることで写真を撮影します。
シャッター速度とはセンサーに光を当てる時間の事です。
シャッター速度を遅くすると光を当てる時間が長くなり光量が増大して明るくなります。
シャッター速度を早くすると光が当たる時間が短くなり光量が減少して暗くなります。
もしシャッター速度を変えても明るさを維持したいのであれば絞りで光量を調整します。
どういうことかと言うとシャッター速度を1/2に短くすると光量も1/2になります。
そこで絞りを2倍開放することで同じ明るさが維持されます。
この様にシャッター速度と絞りはセンサーに当てる光量を調整するためのシーソーのような関係にあります。
手振れの原因は?
手振れはシャッター速度が遅い事が原因です。
シャッター速度が3秒だとすると、その3秒間の間にフレームの中で発生した全ての変化がセンサーへ記録されます。
もちろん、その3秒の間にわずかでもカメラを動かせば手振れとして記録されます。
またフレームの中で発生する変化は手振れだけではありません。
例えばフレームの中にいる人物が動けば、その人物のみぶれていまいます。
それを被写体ブレと呼びます。
被写体ブレについては後ほど詳しく説明します。
手振れの対策
手っ取り早い手振れ対策はシャッター速度を上げることです。
シャッター速度を上げる方法にはいくつかあります。
・シャッター速度優先モードでシャッター速度を上げる。
・絞り優先モードで絞りを開放する。(明るさを維持するために自動的にシャッター速度が速くなる。)
・絞り優先モードで露出(明るさ)を下げる。
・センサーの感度を上げる。
露出と感度については次回以降のコラムでお話しますが、シャッター速度を上げるということは絞りや明るさなどに影響するのでそれを考慮した上で調整する必要があります。
もうひとつの方法は三脚を利用することです。
夜景を綺麗に撮りたいときなどはシャッター速度の調整だけでは限度があるので三脚を使用します。
三脚でカメラを固定すればシャッター速度が30秒でも手振れのない写真が撮影できます。
しかし当然ですが三脚では被写体ブレは防げませんし、人混みの多いところでは使用できない場所も多々あります。
三脚が使えないときは感度を上げるのですが、この方法は次のコラムで説明します。
被写体ブレの対策
被写体ブレの対策はシャッター速度上げるくらいしかありません。
シャッター速度を早くすれば水しぶきさえ静止させて撮影ができます。
シャッター速度を調整して被写体の動きを表現しよう
被写体ブレは非常に厄介な問題でもありますが、それを活かせる写真もあります。
代表的なのがレーザービームのように光の軌跡を撮影した写真です。
シャッター速度を遅くすることで光の動きが軌跡として写真に残ります。
滝の撮影でもシャッター速度を0.1秒から1秒程度の間で調整することで動きを表現できます。
ダンスなど動きのある被写体の撮影でもシャッター速度によって躍動感を表現することが出来ます。
結局何したらよいの?
手振れ対策で一番重要なのは自分が手振れしないシャッター速度を知ることになります。
もし手振れが発生していたらその時のシャッター速度は必ず確認して次に活かしましょう。
また曇天や室内のような薄暗い環境でも手振れや被写体ぶれしないようにしたいのであれば、シャッター速度優先モードでシャッター速度を「1/125」以下に固定する方が良いかもしれません。
まずは撮影モードをシャッター速度優先モードにします。
メーカーによって表記は異なりますが「S」や「TV」と表記されているはずです。
次にシャッター速度を調整するダイヤルがあるので、そのダイヤルで調整します。
シャッター速度は下記の様に表記されています。
1/125 ⇒ 125分の1秒
0.5″ ⇒ 0.5秒
10″ ⇒ 10秒
次に感度(ISO)をAUTOにします。
感度の調整方法はメーカー、機種によって大きく異なるので自分で調べてみて下さい。
もし触ったことがないのであれば既に感度はAUTOになっていると思います。
シャッター速度はとりあえず「1/125」ぐらいにして手振れや被写体ぶれしないか様子をみましょう。
その上でぶれるようであればより早い「1/250」などにしましょう。